植物というと、綺麗な花を咲かしたり、美味しい実をつけたりするものの、声も出さず、動くこともできず、人や動物に食べられてしまうか、枯れてしまうだけの生物というイメージである。ところがどっこい、植物はすごい能力をもっていることをご存知だろうか?
まずは、自ら栄養を作れるのは植物だけである。植物は、地中の水と空気中の二酸化炭素から光合成を利用してブドウ糖を自分で作り、また、地中の窒素から必要な蛋白質を作り出して成長する。一方、動物は、その植物を食べることでブドウ糖をもらって生きており、肉を食べることで蛋白質をなんとか作っている。
また、植物は自分の体は自分で守っている。例えば、ヒノキに含まれる「ヒノキチオール」やクスノキの葉に含まれる「樟脳」は抗菌・殺菌作用を持ち、虫に食べられたり腐食したりするのを防ぐ。紫外線に当たると活性酸素が発生し細胞を傷つけるが、それを防ぐために抗酸化物質であるビタミンCやEを自ら大量に作る。野菜や果物にビタミンCやEが豊富に含まれるのはそのためである。美しい花の色のもととなるアントシアニンやカロテンという色素も抗酸化物質で、紫外線による有害な活性酸素を消去している。紫外線もこれらの抗酸化物質には降参か??花だけでなく、葉っぱにも同じ色素が含まれており、ホウレンソウ、春菊、小松菜等の緑黄色野菜を食べると抗酸化物質を食べることになり健康に良い。さらに、寒さからも身を守っている。水に糖分を加えると凝固点が下がり凍りにくくなるが、ダイコン、ハクサイ、キャベツ等の野菜は、冬を越す際、体内の糖分を増やし凍りにくくする。だから、冬を越した野菜は甘くなり、美味しくなる。
人も動物も、植物なしでは生きていけない存在であり、植物に足を向けて寝るなんてことはできない。
えっ?、今まで人間が一番偉いと思っていた?
それは、飛んでもハップン、歩いて十分!(このギャグ、古すぎ!)