健康アラカルト(112)ちょっと酢てきな話

2022年3月1日
院長 大石 孝

alacarte112

酢はアルコールに酢酸菌が作用し酸っぱくなったものであり、世界では紀元前5000年のバビロニアの頃より、日本では5世紀より存在しており、奈良時代には「酢」という文字が出てくる。酢はいろんな穀物や果物から作ることができ、米なら米酢、玄米なら黒酢、餅米なら香酢、ワインならワインビネガー、リンゴならリンゴ酢となる。ちなみに、イタリア発症のバルサミコは、白ブドウから作った熟成酢である。

酢の主な効果は殺菌と防腐・防臭効果である。いろんな物を酢でしめることで、保存食になる。例えば、鮨は冷蔵庫の無い江戸時代に発展した代表的な保存食の1つである。 握り寿司、巻き寿司、五目すし、稲荷寿司や、鮒寿司・ハタハタ等の発酵寿司、ます寿司・柿の葉寿司等の押し寿司もそのほとんどが江戸時代に発展した。酢の物、酢漬け、酢豚、あん掛け、南蛮漬け等、あらゆる料理に使われ、味を良くし、保存機能も備えている。

その他の効果として、酢に含まれるクエン酸が乳酸を燃焼させ、エネルギーを生み出し疲労を回復させたり、胃や腸の蠕動運動を活発にし食欲を亢進させ、排便を促したりする。血液をサラサラにし、血糖の上昇を防ぎ、カルシウムの吸収を高め、骨粗鬆症を防ぐ作用もある。肉を柔らかくしたり、魚の臭みを取ったり、食物の酸化を防ぎ、鮮度を保つ効果もある。風呂やシンクの掃除に使うと清浄作用もある。それから、過酸化物質の増加を抑え、肌を健康に保ち、シミ・ソバカスを防ぐといった美肌効果も併せ持つという、これはちょっと素(酢)適な効果と言える。黒酢を髪にかけると、雑菌の繁殖を防ぎ、含まれているアミノ酸が毛根を活発にし、白髪や薄毛を予防する効果もあるという。早速使ってみよう(独り言である・・)。酢だけに、きっと頭がス(酢)ース(酢)ーすると思う。

とにかく、酢は日本が世界に誇るス(酢)ーパーリッチな発酵食品の1つである。ちょっと酢てき(素適)な話と思っていただけただろうか?以上、酸っぱい話だけに、今回はすっぱい(失敗)してもいいと思って書きましたぁ!