2012年 11月 1日
院長 大石 孝
空海と言えば、真言密教の開祖であり、日本史上稀にみる大天才と言える人物である。
空海がなぜあのような能力を持ちえたかについて、 四国の山野を念仏を唱えながら歩き回ったからだという説がある。
念仏を唱えることで、雑念を払い、歩くことに集中したため、 脳内の神経伝達物質であるセロトニンが増加し、脳が活性化され、 突出した能力が備わったのではないか、というのである。
セロトニンは、脳全体のコンダクターであり、潜在能力を呼び覚まし、 心を整える作用がある。太陽の光やリズム運動(歩行、咀嚼、呼吸)で活性化される。
したがって、朝日を浴びながら、一定のリズムで1日20分以上歩くことを3か月続けると、 セロトニンを増加させる遺伝子のスイッチが入るという。
歩けば、頭もよくなるし、気持ちも前向きになるとは驚きの話だ。
ただし、歩く際、考え事やおしゃべりをしながらでは、セロトニンは活性化されない。 何も考えず、歩くことに集中することが大切。
逆に、頭しか使わない人や夜型の人はセロトニンが低下し、 日中もボーとしたり、うつになったり、キレやすくなったりする。
「犬は歩けば棒に当たる」が、「人は歩かないと