健康アラカルト(75)長屋新春座談会「定年問題」

2016年 1月 1日
院長 大石 孝

再び長屋から・・・。

熊さん「新年明けましておめでとうございやす。
今日は、長屋を代表してお三方による座談会を企画しました。
テーマは60才定年の是非について。」

八つぁん「おっと、熊さん、新年早々マジだね。」

ご隠居「わしらの頃は、定年と言わず、隠居といっておったが。」

「ご隠居、それは江戸時代、今タイムスリップして現代の設定なの。」

「えー、ご存知のように、現在は、少子高齢化の時代、
65才以上の高齢者は増え、それを支える若者は減る。さあてぇへんだ。
思うに、前期高齢者なんざは、まだまだ働けるってのに、
定年で職を失ってしまうってのは、どうなんすかね?」

石庵「今は昔に比べ、どう見ても皆さん10才は若返っておる。
平均寿命が80才を越えちょることを考えても、74才くらいまでの前期高齢者は
十分働けるはず。」

「でも、若者の働き口や役職が減るのも困るなあ。」

隠居「まあ、そこは考えようじゃな。
例えば、一応、定年は決めておいて、その後は、体力も落ちとることだし、
肩書を変え、労働時間も減らし、それに伴い、給料も減らした上で、引き続き、
働いてもらえばどうじゃろう?」

「生きがいのある働く場があれば、病気にもなりにくいと思いますな。
何もせず、ぶらぶらしていると病気になっちまいますぞ。」

「確かに、そうすれば、労働人口は増え、支えられる人が減り、
支える人が増える事になるな。」

「でも、年金がもらえなくなっちまう。」

「八、おめえ元々年金なんか入っちゃないだろう」

「安心して下さい。はいてます、もとい、入ってます。」

「あんた、安村さん?」

隠居「年金も労働環境も、それから医療保険もすべて1つにつながる問題じゃから、
早く根本的に見直さないと。」

「残念ですが、時間も無くなりましたので、これで座談会はお開きということで。」

「じゃ、おいら、これから、デパートへバク買い(・・・・)へ。」

「おめえ、いつからそんな金持ちに?」

「いえ、バッグ買い(・・・・・)に・・・。」

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