健康アラカルト(81)正月はやっぱりお餅?

2017年 1月 1日
院長 大石 孝

再び長屋から・・・。

熊さん「いやー、正月っていうと、やっぱり、餅だね。」

八つぁん「おいらー、なんといっても安倍川餅だな。きな粉の甘さがたまんねぇ。
最近、安倍老中餅ってのがあるらしいけど。」

「そりゃ、なんだかキナ臭いな。ご隠居は何がお好きで?」

ご隠居「わしは、磯辺焼きじゃな。」

「確かに、醤油と海苔の組合せがたまんないね。」

「ところで、ご隠居、お餅っていつ頃から食べるようになったんすかね?」

隠居「縄文時代からあったようじゃが、奈良時代の文献には載っておる。
平安時代には鏡餅が縁起物として登場し、正月、節分節句などに
食べるようになり、江戸時代になって庶民の食べ物になったんじゃ。」

「さすがご隠居、よくご存知で。この際、もち(・・)っと教えて下さい。
なんで餅という言葉になったんで?」

隠居「餅は腹もちが良く、保存がきくので、”持ち(・・)がいい”、”持ち(・・)歩ける”から来た
とも言われておるが・・。」

「で、効能は?」

隠居「温泉の解説じゃあるまいに。それは石庵先生がよかろう。」

石庵「餅はもち(・・)ろん、炭水化物の固まりじゃが、吸収は早いが分解は遅いので、
腹もちが良く、五臓六腑を温める効果もあり、飛脚や冷え症の人には持って
来いの食べ物じゃ。野菜たっぷりのお雑煮なぞは、食物繊維も水分も摂れる
から、温まるし、栄養のバランスも最高じゃ。」

「正月はやっぱりお餅で決まり!」

「ところで、八、今の江戸のお奉行様は誰だっけ?」

「コイケ様でしょ。モットーは、都民ファーストとか・・。
じゃ、熊さんのモットーは?」

「あっしは熊だけに、冬眠(・・)ファースト!」

「・・・?」

201701oishi