健康アラカルト(83)歩けば健康に!

2017年 5月 1日
院長 大石 孝

国民健康栄養調査では、現代の日本人の歩く距離は1日平均6~7,000歩となっているが、実感としてはその半分程度ではないかと思われる。では、江戸時代の日本人はというと、平均3万歩、庶民は足で歩くしかない時代である。

以前から言われているように、生活習慣病の原因は、食事(ジャンクフード等)と運動不足である。後者は、戦後のモータリゼーションの発達で、歩かなくなった(歩く必要が無くなった)ことが原因である。

では、歩けば健康になるのか?歩くことで、何が変わるか?まず、血行が良くなり、血圧が下がり、動脈硬化を防ぐ。筋肉が維持され、基礎代謝が上がり、血糖が下がる。生活習慣病には間違いなく有効である。高齢化社会に伴い急増している認知症にも有効である。脳内のセロトニンやノルアドレナリンが増え、精神が安定化し、脳や自律神経が活性化し、症状が改善する。認知症の薬もこの神経伝達物質を増やす作用があるが、歩けば薬を飲んでいるのと同じことであり、かつ、副作用は全くない。実際、お寺のディサービスで、認知症の人に広い境内を自由に散歩させていたら、症状がどんどん改善していったという。同様の理由で、うつ病や不眠にも効果がある。できれば、午前中に朝日を浴びながら歩くと、体内時計がリセットされ効果が高くなる。歩くと、腸が動いて便秘にも有効である。膝や腰の悪い方も、無理しない範囲で歩いた方が良い。

やはり、歩くその一歩が、まさに健康への一歩なのだ。

では、ここで時事問題早押しクイズ~。次の○に入る言葉は? 

①ゲス不倫と言えば、○ッキー、②逃げ恥と言えば、○ッキー、③森友と言えば、○ッキー。
ヒント:いずれも話題のキー(・・)パーソンです。 

正解:①べ、②ガ、③ア

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