健康アラカルト(87)和食の功罪

 

2018年 1月 1日
院長 大石 孝

再び長屋から・・・。

八つぁん「お正月はお(せち)、お(せち)と言えば和食だね~。」

熊さん「なんでも、和食はヘルシーで、世界文化遺産にも登録されたとか・・。
日本が世界に誇る文化の1つって聞きやすよ。でしょ、ご隠居」

ご隠居「和食と一口にいっても、地域や時代によっても違うんじゃが、
基本的なスタイルは一汁三菜じゃな。多様で新鮮な食材を活かし、
自然の美しさや季節の移ろいを表現し、それに、正月など年中行事との
密接な関わりを持った料理が和食と言えるじゃろ。」

「日本人の平均寿命もえらい伸びてるってのも和食のおかげ、
和食を食べていれば病気知らず、でしょ、石庵先生」

石庵「医食同源ってやつだな。しかし、和食だけのおかげとも言えぬな。
良く調べてみると、昭和初期には平均寿命は50才程度で、
それが延びたのは戦後になって肉や乳製品をよく食べるように
なってからじゃからな。伝統的な和食では、動物性蛋白質や
カルシウム不足になるし、塩分も取り過ぎてしまうのじゃ。」

「え~っ!和食じゃダメなんすか?
わ~、ショック(・・・・・・・)(和・食)!、なんちゃって・・」

隠居「いやいや、和食で不足しているものを補いつつ、新鮮な食材を季節感を
感じながら、昆布・鰹のダシや味噌・醤油・みりん・酢などの
日本独特の発酵食品で活かし、煮る、蒸す、焼く、炒める、揚げる等の
いろんな調理法でいただく、これぞ和食の神髄であり世界に誇るものじゃ。
是非とも、この和食文化は将来にわたって継承してもらわねばならぬな。」

「さすがご隠居、うまくまとめてもらったところで、問題です。
クイズ・タイム・(ワ)ショック(・・・・・)!」

「医食同源とはどこの国からきた言葉?」

「中国!」

「ブッ、ブ~。日本でできた言葉でした。」

注:古来、中国では「薬食同源」といっていた

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