健康アラカルト(97)千葉の特産、落花生の話

2019年 9月 1日
院長 大石 孝

落花生といえば、千葉県の特産品だが、もともとは南米原産で、我国では、明治時代に生産されるようになった。9~10月が収穫期となるが、現在、流通している落花生の9割は外国産で、国内産は1割程度しかない。その国内生産の8割を占めるのが千葉県である。花がしぼんで1本のツルとなり、それが地面にもぐってその先端が落花生になる、いかにも花が落ちて豆が生れるように見えることから「落花生」と呼ばれる。その落花生の実がピーナッツということになる。

ピーナッツと聞くと、油分が多く、太りやすく、身体に悪いというイメージがある。確かに、ピーナッツの成分の半分は脂質だが、その成分は、コレステロールを下げ動脈硬化等の生活習慣病を予防する効果のあるオレイン酸やリノール酸である。血糖値も上昇させにくいため、太りにくい食品と言える。また、マグネシウムやナイアシン(ビタミンB3)も多く含まれており、便秘にも効き、肝臓保護作用もある。同様に、アスパラギン酸も多く含み、有害なアンモニアを排出し、悪酔い予防になるため、お酒のおつまみにピーナッツを食べることは実はとても理にかなっている。抗酸化作用のあるビタミンEも多く含むため、冷え性や血行不良による肩こりにも良く、老化、がん、心筋梗塞、脳卒中予防にも有効である。神経伝達物質の材料となるレシチンも含み、脳の神経細胞の働きを活発にし、認知症予防効果もあるという。

ここまで話せば、貴方はもうピーナッツのと・り・こ! ただ、体に良いものが含まれているからと言って、大量に食べるのはご法度! ピーナッツは一日約20~30粒までが適量。どんな食品にも言えることだが、過剰摂取はかえって害になるので、要注意。

ここで、謎掛け1題。「落花生」と掛けて、「梅雨」と解く、その心は、 ・・・「あければナッツ(・・・)!」

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