2017年2月1日
アドバイザー 加藤 洋男
年賀状のお年玉2等が当たった。初めての経験である。家族で歓声を上げたが賞品は極めて質素で少々がっかり。1等が10万円相当だが、2等は1000円相当?の差がある。しかし、これまで「くじ」や「ビンゴ」などの類であまり良い思いをしたことがない身だと、何だか運が向いてきたような気になり、年末宝くじを買っておくべきだったかと残念である。
1年に1回の年賀状は、年々書くことが若干負担になってきているが、いただいた賀状を見るのは楽しみだ。韓国や中国にも同じような風習があるようだが、欧米はクリスマスカードで新年の挨拶も兼ねるのでこの風習はない。日本では、平安時代から貴族を中心に年始回りに代わるものとして文書による挨拶が始まったとのことだが、明治維新後の1873年にハガキが発行されるようになり、国民の間で年末年始の行事として定着するようになったという。お年玉付きは戦後からで、これを機に発行部数が急激に伸びたとのことである。
ところが最近はメールなどで新年の挨拶を済ませる人が多くなったせいか、年賀状発行枚数は、2003年の44億枚をピークに2015年は30億枚にまで減っているという。
宛名も文章も私たちの若い頃は当然のことながら手書きだった。表書きの文字を見て書いてくれた人の名を当てるのも楽しみだった。
その後ワープロ、パソコン、デジカメなど事務機器の進展につれ宛名も文章も活字が主流になり味気なくなったが反面、絵や写真などが入ってカラフルになり、先方の様子がよく分かるようにもなった。
それでも中には、今でもお手製の版画や干支や縁起物のゴム判もあり、温かい感じがする。私は現在、文章と挿絵はパソコンだが、宛名と文章に添える一言は手書きとしている。今後とも出来る限り続けていければと思っている。
年齢を重ねるにつれ、恩師を中心に住所録に線が引かれる方が増えることは世の定めとはいえ寂しい。また、ご存命でも年賀状を卒業される方も出て来ている。
7月からハガキは10円値上げされるが、年賀状は据え置きだそうな。
出来るだけ長く年賀状を「送り、送られること」が楽しめるよう、まずは今年一年健康に過ごせるよう願っている。