2018年12月1日
アドバイザー 加藤 洋男
今年もカレンダーは残り1枚となった。つい先日、新しいカレンダーに掛けかえたような気がする。どうも年齢を重ねるに従い1年の経過が早く感じる。
このように「体感年齢」が歳とともに早く過ぎるように感じることは「ジャネーの法則」と呼ばれ、科学的根拠はないものの”時間の心理的長さは年齢に反比例する”のだそうだ。つまり7歳の子供が感じる1年の長さは人生の7分の1だが、70歳の人が感じるのは人生の70分の1だという。70歳の人は7歳の子供の10倍の早さで1年を感じるということになる。なぜこのギャップが生まれるかは、毎日の体験に対する感度の違いが大きいと考えられている。子供の頃や若い頃は一つ一つの体験が新鮮で、感動的で、初めての経験もたくさんある。それに比べて歳をとると毎日の生活に新鮮味がなくなり、初めての体験も少なく単調になり、時間が早く感じられる。この差が体感年齢の差になって表れるのだという。この法則を打ち破るのは新しいことへ挑戦することが最も効果的と言われる。
一文字違いに「体幹年齢」がある。文字どおり体幹の年齢で、これが衰えてくると、猫背になる、お腹がぽっこり、肩こりや腰痛、バランスがうまくとれないなどが出てくるという。我が身に当てはまるのでチェックをしたら大変な年齢になった。立って両目を閉じ、片足の膝を90度上げ、何秒立てるかで年代に換算する。例えば4秒以下は80代、9秒以下70代で、20代は70秒以上という。歳を重ねてからもトレーニングは大切で、筋肉や骨密度を増加するといった日頃の鍛錬が必要なようだ。
歳を重ねて恩恵に浴するのは長寿の祝いだが、還暦、古希、喜寿、傘寿、米寿、卒寿、白寿などがある。最近は、還暦と言ってもまだ現役で心身ともに若い人が多いせいか昔のように赤いちゃんちゃんこを着て祝うことはあまり聞かない。古希も70歳は稀でなくなったためか同様で、喜寿から祝うことが一般的になってきた。祝う側の考えによって、本来の数え年であったり現代の満年齢であたったりするが、満年齢世代で育った身には数えは若干の戸惑いがあるが皆さんはいかがでしょうか。
○○年齢には、健康年齢や血管年齢あるいは精神年齢等々がいろいろあるが、あまり神経質に考えても精神衛生上どうかと思われるので、日常生活の中で各人に合った努力を以って、心身ともに豊かな老後を送りたいものである。