2012年10月1日
アドバイザー 加藤 洋男
今夏の暑さは殊のほか厳しかったが、 “暑さ寒さも彼岸まで”のとおり、昨今は吹いてくる風も爽やかで、秋を感じる季節になってきた。 秋にちなむ表現には、「食欲の秋」「読書の秋」「芸術の秋」「スポーツの秋」などがある。
昔の夏は暑さで食欲が落ちて夏痩せし、それを秋に挽回していたが、昨今は冷房普及 のせいか夏痩せがなく、下手をすると運動不足で夏肥りしかねない。まともに「食欲の秋」を満喫すると「天高く馬肥ゆる秋」でなく「人肥ゆる秋」で、とんでもないことになる。 せいぜい読書・芸術・スポーツに励むことが懸命のようである。
これらに加えて秋は、涼しさを待っていたかのように同窓会や会社のOB会などの会合が活発になる 10月の異称は”神無月”だが、この由来は全国の神様が出雲大社に集まって一年の事 を話しあう(縁結びの相談をするという説もあるらしい)ため、出雲以外に神様がいなくなることからだという説がある。 古代からこの季節は人が集まるのに適しているということかも知れない。
人生のひとときを共有した人と会うことは楽しい。私の場合は特に中学校の同窓会が面白い。
小学校から中学校まで9年間同じ顔ぶれだったせいかも知れない。
しかし、半世紀以上経ているので顔は分からない。ロビーにいて参加者が来るたびに「あれは誰?」と囁き合うが大抵分からない。
宴たけなわの頃はすっかり昔に戻って打ち解ける。私たちの小さい頃は女子と口をきいたこともなかったのに、同窓会ではスムーズに話せるのも不思議だ。
昔話や、年配者の集まりの定番である健康や孫の話などとりとめもない話で会を終わるが、なんとなくのどかで、よい気分で帰る。
年齢を重ねてくると、いろいろな人と話すことがよいと言われる。生来の口下手のため、これまでは受け身の姿勢だったが、今後は出来る限り多くの人に語りかけようと思う。寂しいのは年々参加率が下がっていくことだが、その主要因は体調不良者の増加。
会合に出る必須条件は家族を含めた”健康”。
そこそこの健康に留意し、末永く参加したいものである。