2020年 8月1日
アドバイザー 加藤 洋男
新型コロナウイルスの緊急事態宣言は解除されたものの、感染は再び増加の傾向にあり、日常生活をウイルス発生前の状態に戻す気にはならず、宣言中と同様に家で静かにしている。身を守るための免疫力向上には、睡眠・栄養・運動が大切とのことだが、中止していたジムはあきらめ、5月からラジオ体操を始めた。ラジオ放送は6時25分からと少々早いので、レコーダーに録音して何時からでも出来るようにした。やってみると年齢のためか、伸ばすべきところ、曲げるべきところなどが十分でなく、一緒にやっている家内は私の姿を「見ると笑い出しそうなので見ない」と失礼?なことを言う。マンションのため下の階に迷惑をかけないよう、ジャンプをする箇所は跳ばないことにしているが、きつくて出来ないのが本音で、いろいろ情けないが毎朝続けている。
子供の頃、夏休みは毎朝眠い時間に母に起こされてしぶしぶ学校まで行ってラジオ体操をした。出席カードを首にぶら下げて、印を押してもらうのが楽しみで行っていたように思うが、娘の代までも同様だったらしい。今でも体操の音楽さえ聴けば自然に体が覚えている。先日小学生の孫が来たので一緒にやろうと誘ったら楽しそうに私たちを見ながら体を動かしていた。ところが今はラジオ体操はやらないそうで、夏休みの体操もないとのこと。ラジオ体操はいつの日にか消滅してしまうのだろうか。それでも、工場もオフィスもラジオ体操を行っている職場は多いようで、当院も院長を始めスタッフが昼休みを利用して行っている。また、朝の早い時間は多くの公園で年配者を中心にたくさんの人が集まって行われている。一日の快いスタートにラジオ体操は効果的と思う。
そもそもラジオ体操は、アメリカの生命保険会社が健康増進、衛生思想の啓蒙を図る目的で考案したものを日本でも取り入れて1928年(昭和3年)にNHKで放送された。その時振り付けは郵便局員が全国に周知したという。現在の体操は3代目で1951年から始まった。第1体操は老若男女誰でも出来ることをポイントに置いた体操で、第2は働き盛りの人が体を鍛え、筋力を強化する目的で1952年から始まった。
現在は「テレビ体操」「みんなの体操」などテレビを含めて、いろいろな層に向けていろいろな時間帯に放送されている。コロナ対応は長期戦の覚悟が必要なようであり、自分の身体に見合った運動を心がけて、乗り切って行きたいものである。