2022年 8月1日
アドバイザー 加藤 洋男
8月の「八」は末広がりを意味して日本では幸運とされる。又、古代から八は数が大きいことを示すのに使われ、八重桜、八百万(やおよろず)などがある。中国でも同様に幸運とされ、北京オリンピックの開会式は2008年8月8日8時8分8秒から行われた。8を寝かせると∞で無限大を表すが、無限とはどういうものか理解は難しいが、夢を感じさせる。ところが西洋では8は不吉な数字とされ、8本の足を持つタコは悪魔の化身と呼ばれる。
この8を二つ合わせた”88″という数字はいろいろなところに顔を出す。相互に何の関連もないが洋の東西を問わず存在することが興味深い。
「夏も近づく八十八夜・・♪ ~」は作者不詳の文部省唱歌で茶摘みの歌だ。八十八夜は立春から起算して88日目で5月上旬。この日に摘んだお茶は上等で、この日にお茶を飲むと長生きすると言われている。
四国八十八箇所は四国にある空海(弘法大師)ゆかりの88カ所の寺院の総称で、巡礼者をお遍路さんと呼ぶ。阿波(徳島)23、土佐(高知)16、伊予(愛媛)26、讃岐(香川)23寺で、全部で1100~1400km程で全て徒歩だと40日、車で10日ほどかかる。一時に回る通し打ち、何日かに分ける区切り打ちなど歩き方は様々のようだ。
西洋では音楽の世界でピアノはグランドピアノもアップライトピアノもその鍵盤数は88。ピアノの誕生は1700年代で当初の鍵盤数は54だったが、19世紀後半に88になった。
1オクターブ12音だから7オクターブ強となる。88音の由来は人間の耳で聞こえる範囲とピアノで発音出来るとがほぼ一致したためで、これ以上音域を広げても耳に届かないか、不快音になるため今の音域がベストのためだという。
全天の星座の数が88という。1928年に国際天文連合が定めた。星座の姿や形は、その土地の神話や伝説に基づいているが、多くの星座はギリシャ神話が元になっている。星座は未知な部分が多いだけ夢や創造・想像力を与えてくれる。
高齢者のお祝いはいろいろあるが、最近は還暦はまだ現役で、古希は古代稀ではなくなっていて現実とそぐわなくなってきた。人生100年といわれる昨今は、米寿の88歳は元気に迎えたいもので、健康年齢の向上に努めることが肝要だ。