コーヒータイム(7) 神社

2013年2月1日
アドバイザー 加藤 洋男

つい先日初詣をしたと思っていたら、早1か月が経過した。

初詣は、近隣の神社のほかに、時間を見つけていくつかの神社にもお参りした。
神社には必勝祈願の八幡様、学問成就の天神様、商売繁盛のお稲荷様など、 神社ごとのご利益の主な項目があるらしいが、 どこの神社で同じことをお願いしても清々しい気持ちになり、 神様も寛大に受け止めてくれるようである。

とはいえ、願いを叶えるにはまず努力が大切で、 その“努力の度合いをみてバックアップをしましょう”ということらしい。 我が家では自助努力もさることながら、歳を重ねたせいか、 家族が増えたこともあいまって、とかく願い事が増えているが、 妻のお願いは長い!とにかく長い!! お願い事とお賽銭の額が見合っているのかと心配になる。
最近若い人が多いなと感じていたが、ある統計では初詣に行く人は70歳以上で60%、 20歳代では実に45%という。神聖な気持ちを持つ若者が思いのほか多いのは嬉しい。

初詣参拝客が最も多い明治神宮では、毎年三が日だけで約300万人という。 年が変わる時間帯は最初の鳥居から本殿前に行き着くまで3時間近くかかるが、 極寒の中、粛々と順番を待つ姿にみなの思いの深さを感じる。 漸く行き着いても、ゆっくりお願い事を唱える間もあるかなしで 次の人に場所を譲ることになる。それでも本殿前で、 1円玉をたくさん握って賽銭箱に向けて高々と撒く人がいる。 それが年明けの夜の光を浴びてキラキラ落ちてくるのが美しく、江戸の粋を感じる。

清々しいといえば、今年は日本を代表する、日が昇るところの伊勢神宮と、 日が沈むところの出雲大社の遷宮が重なる。伊勢神宮は20年に一度、出雲大社は60年ぶりとのこと。

遷宮の主旨は、建て替えによって永遠の清らかさを維持し、 常に神の勢いが生き生きとし、活性化することにあるそうだ。 又、その側面には匠の技術伝承もあり、建築以来2千年以上経つ ギリシャ神殿は同じものを作れる人がいないことを思うと、 日本のいにしえ人の未来を見据えた発想に驚嘆する。 

私たちの生活も、毎日を何となく過ごす幸せもあるが、 変化を楽しむことが脳を刺激して活性化させ、更に充実した生活を送れることになるようにも思う。

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