コーヒータイム(74) カラオケ

2024年4月1日
アドバイザー 加藤 洋男

NHKのど自慢の伴奏が生演奏からカラオケに変わって久しい。生であれば歌い出しをしくじっても、テンポがずれても多少の調整をしてくれたが、機械ではそうもいかない。経費削減なのか理由は定かでないが味気ない。合格か否かの判定まで機械でして歌の”味”まで無視されなければよいが。

新型コロナは換気と飛沫の対策が重要で、密閉の部屋で大声で歌うカラオケは、クラスターの原因の筆頭と言われて皆さんの足は遠のき、業界は苦戦を強いられた。

しかし、その後コロナの5類移行からは、徐々に利用者は回復しているようで、以前は余り聞かなかったが、中学生でも行くらしい。経営側は客の少ない昼間時に、しかも将来性がある上客として歓迎しているようだ。

昨年、中学校の同窓会の二次会でカラオケに誘われた。行ってびっくり、昔デパートだった建物の最上階9階で、30人も入ろうかという広い角部屋、かつ2面が床から天井までの総ガラス張りの向こうには海が見えるという絶好の施設で快適だった。

カラオケは1970年頃に発祥し、酒の余興という位置づけでスナックやバーを皮切りに広まったが、1980年代に酒に直結しないカラオケボックスが誕生した。装置もジュークボックス型から通信カラオケになり、曲目数も飛躍的に拡大した。
現在は「カラオケ(・・・・)」の発音で世界各国に楽しまれている。発祥当時の影響か、カラオケ店は暗く狭い部屋が一般的だが、そろそろそのイメージを払拭して、新しいコンセプトを基にしたビジネスモデルを考えた店が出来てもよい時期だと思うがどうだろうか。

カラオケは、脳の活性化、腹や口周りの筋肉強化、ストレス解消、血液循環促進等々、健康増進に好適と言われている。春の訪れを機に、それぞれの日常的健康維持メニューに、カラオケを加えることもよいかも知れない。