10. 髪のケア part2  ~頭皮に優しい洗い方とは?~

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2022年3月22日
皮膚科医師
芳川万代


知っておきたい!基礎知識
皆さんはどのくらいの頻度で髪を洗っていますか?
髪は濡れているときにこすれることによってキューティクルが削れて傷むので、洗髪とその後の乾燥で多少なりとも傷みます。また、皮脂は乾燥や最近の侵入から守ってくれる頭皮の保護膜となっているため、取りすぎると逆に皮脂の分泌量が増えて皮膚が弱っていき、血流も悪くなり毛が育たなくなっていきます。 年齢や体質にもよりますが、基本的には夏の暑い日を除いて、2日に1回の頻度で十分です。特に、年齢を重ねると皮脂の分泌は低下し、皮膚も薄くなるた
め、汚れ具合いによっては2日おきの洗髪でも十分な場合があります。毎日洗わないと臭いやかゆみ、髪表面のベタつきが気になる方は、シャンプー剤を使うのを2日に1回程度にすると良いかもしれません。

理想的な洗髪の流れ
理想的な洗髪方法は以下の通りです。
①ブラッシング
 根元から毛の中間、毛先へと少しずつブラシを移動させながらとかす。
②予洗い
 39~40℃程度のぬるま湯で十分にすすぐ。
③シャンプー
 両手または泡立てネットでしっかりと泡立たせてから優しく洗う。
④コンディショナー・トリートメント
 頭皮にはつけないよう十分注意し、1分程度置いてからしっかりとすすぐ。
⑤タオルドライ
 髪同士を摩擦させないようにタオルの間に挟んで優しくふき取る。
⑥ドライヤー
 根元から毛先に向かって温風を当て、全体的に乾いたら冷風で仕上げる。

皮膚に付着する汚れは、皮脂膜の上に載っているだけなので予洗いをしっかりすればほとんど流れてしまいます。シャンプーは十分に泡立ててから使用することがポイントです。洗う時は指先ではなく、指の腹で洗いましょう。薬剤を頭皮に残さないよう、すすぎは風呂桶を使うと良いでしょう。コンディショナー・トリートメントは頭皮に痒みがある場合などは避け、使う場合は毛穴をつまらせる原因になることがあるため頭皮にはつかないよう注意しましょう。また、髪は濡れている状態が一番デリケート。雑菌も増えやすい状態になるため、自然乾燥は避けてドライヤーで乾かしましょう。

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まとめ
髪は、優しく丁寧に洗うことが大切です。正しく髪と頭皮を洗い、健康で美しい髪を育てましょう。