2022年11月25日
皮膚科医師
芳川万代
前回、「良好な睡眠」にするためには”睡眠の質”が大事とお話ししましたが、実際にはどんなことに気をつければ良いのでしょうか。
睡眠の質を上げるためには…
睡眠の質を上げるためには寝る前だけではなく、日頃の過ごし方も鍵となります。生活習慣の工夫
・寝る直前の入浴は避け(入眠の2~3時間前)、38~40度のお湯にゆっくりと入る。
・軽く汗ばむ程度の運動を習慣的に行う。
・就寝・起床時間は一定にして、体内時計のリズムを乱さないようにする。
・朝の光を浴びて、体内時計をリセットする。
食事の工夫
・朝食をしっかりと食べて、睡眠と覚醒のリズムにメリハリをつける。
・睡眠の質向上を期待できる栄養素(ビタミンB群《ビタミンB1・B2・B6》、アミノ酸グリシン・トリプトファン、カルシウム、マグネシウム)を意識的に摂取する。
・寝る前の食事(2?3時間前には済ませる)や寝酒、カフェインは控える。
睡眠環境の工夫
・寝る時は体への負担が少ない寝姿勢(自然な立ち姿勢時と比較して、腰のS字カーブのすき間が約半分・2~3cmの状態)を保ち、保温性と吸湿性・放湿性の良い寝具(掛け布団なら羽毛や羊毛素材)を使う。
・室温は冬は16℃前後、夏は26℃前後、湿度は50~60%程度に保つ。
・夜の照明は夕日色のようなやわらかい光にして、寝る前にスマホやパソコンを見ない。