3. 日焼け止めをしっかり塗って、肌を守ろう

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2021年 7月10日
皮膚科医師
芳川万代


紫外線って何?
紫外線のいいところ
紫外線は、私たちの身体において少量だけ必要なものとして考えられています。紫外線を浴びると体内でビタミンDが活性化され、骨の形成や代謝をサポートします。

紫外線のわるいところ
紫外線を必要以上に浴びてしまうと、シミやシワ、弾力の低下といった肌の老化につながってしまいます。さらには皮膚がんを誘発する原因になることもあります。

紫外線の種類
地上まで届く紫外線は波長の長さによってUVA・UVBに分けられます。UVAは肌の奥まで入り込み、ハリ・弾力を低下させ、シワやたるみをまねく原因に。一方、UVBは日焼けやシミ・ソバカスの原因のひとつとされています。 日焼け止め製品に表示されている、PA値はUVA、 SPF値はUVBから肌をどのくらい防御できるかを示す数値です。

油断大敵!しっかり紫外線を予防しよう
ちょっとだけだから、大丈夫。と思っていませんか?
ゴミ出し   ・・・ 約5分
洗濯物(干す&取り込む) ・・・ 約15分
ガーデニング   ・・・ 約15分
買い物   ・・・ 約20分
紫外線量がもっとも多い日中に行う日常の家事。1週間で浴びる紫外線量は、なんと真夏のビーチで1時間に受ける紫外線量とほぼ同じと言われています。

地面からも、紫外線に狙われていた!?
砂浜 ・・・ 10%~25%
水面 ・・・ 10%~20%
アスファルト ・・・ 10%
出典:気象庁HP「紫外線に関する基礎知識」より抜粋

空から降り注ぐ紫外線は、地表にあるものに反射します。そのため帽子や日傘だけでは紫外線から肌を守ることができません。日焼け止めでの予防を忘れずに行いましょう。

日焼け止めを正しく塗ろう
許せる程度の厚塗りで
日焼け止めのSPF値やPA値は「1cm2あたり2mg」を均一に塗った量で測定されています。これはかなりの量!薄く塗った後さらにもう1回重ねるなど、できるだけ厚く、かつムラなく塗るという心がけを。

こまめに塗り直しを
汗で流れたり、肌に触ることでとれてしまうことも多々あります。2~3時間に1回は塗りましょう。

外出の直前ではなく、朝のスキンケアの一環として
洗濯物を干す、ゴミを出すなど、ほんの少し浴びた紫外線の蓄積が肌にダメージを与えます。また、紫外線は窓ガラスも通過するため、家にいても油断禁物です。

まとめ
紫外線量が1年のうちで一番多くなる7~8月。日焼け止めをしっかり塗って、将来の肌を守りましょう。また、肌サイクルが乱れると、メラニン色素が排出されず細胞内に残ってしまいます。肌サイクルを促すために、「しっかりとした睡眠」「ストレスを溜めない」「バランスのとれた食事」など、毎日の生活を見直すことも大切です。 plusaplha