2024年7月26日
皮膚科医師
芳川万代
いわゆる「イボ」と呼ばれるものの中で、今回は「軟性繊維種(なんせいせんいしゅ)」についてお話しします。
軟性繊維種とは?
軟性繊維腫は、首や脇、鼠径等にできる1〜2mm大の皮フ色〜褐色調の柔らかい良性腫瘍です。形は下図のように半球状や茎のある球状で、1cmくらいの大きなものになることもあります。
原因は、紫外線や遺伝的な体質、摩擦の物理的刺激等と言われており、30代頃から発症し始め、加齢と共に増えていきます。首や脇などにたくさんできる小さいものは“アクロコルドン”と呼ぶこともあります。
軟性繊維腫の治療
治療法は、前回お話しした脂漏性角化症と同じく、「液体窒素」「炭酸ガスレーザー」「物理的に切除」の3つがあります。基本的には液体窒素でとることがほとんどで、茎のある小さいものであればハサミで茎の部分を切るだけでとれることもあります。大きいものであれば手術を検討します。もちろん悪いものではないので、治療しなくても問題はありません。
以下にそれぞれのメリット・デメリットを再掲します。