8. 不足しがちな栄養素  part3 ~カルシウム~

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2021年12月23日
皮膚科医師
芳川万代


日本人に不足しがちなミネラル、それはカルシウム
もともと、カルシウムは体内への吸収率があまりよくない栄養素と言われていますが、日本人がカルシウム不足になりやすい理由の1つに自然環境があります。日本の国土の多くは火山灰地で、カルシウム含有量が多くありません。飲み水や野菜にもカルシウムが少ないため、食生活ではカルシウムを含む食品を意識的に多めに摂る必要があります。

カルシウムが不足すると…
カルシウムは、じょうぶな骨や歯を作り、筋肉と神経の働きをバックアップします。
カルシウムが慢性的に不足すると、以下の症状を起こす可能性が高くなります。
☆ 骨折、骨粗鬆症
☆ 肩こり、腰痛
☆ 不眠症、イライラする
☆ 乾燥肌、シワ


カルシウムのじょうずな摂り方
☆ カルシウムを多く含む食品
カルシウムは牛乳・乳製品、小魚、青菜、大豆製品などに多く含まれます。それぞれ吸収率に大きな差があり、牛乳・乳製品は約50%、小魚は約30%、青菜は約18%です。牛乳中のカルシウムは吸収率も高いうえ、1回の摂取量も多いので、毎日200ml程度をとるとよいでしょう。

☆ 意外と栄養価の高い乾物
切り干し大根や干しシイタケ、高野豆腐、干しブドウなどの乾物は、生の状態と比べて著しく栄養価が上がるためお勧めです。特に切り干し大根はカルシウムに加え、鉄も多く含まれており、カルシウムは生の大根に比べ約23倍、鉄は約49倍になります。また、干しシイタケに豊富なビタミンDはカルシウムの吸収や骨への沈着を助ける大事なビタミンです。

まとめ
カルシウムは牛乳やヨーグルトで摂るのが簡便ですが、乳製品が苦手な方は、日々の食卓に乾物を摂りいれてみてはいかがでしょうか。また、きな粉には、カルシウムはもちろん、鉄や食物繊維、美肌作りに役立つイソフラボンやサポニンなどが含まれており、栄養バランスにすぐれています。牛乳やヨーグルトに入れたり、料理にプラスすることで毎日の食事がより良いものになるでしょう。

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ちょこっと一品レシピ
~ 切り干し大根のパリパリサラダ ~
細切りのキュウリと、3分ほど茹でて水気を絞った切り干し大根を、ポン酢大1・マヨネーズ大1・白すりごま小2・柚子胡椒小1/3と混ぜ合わせる。
☆ 柚子胡椒はお好みで
☆ カニカマやハムを加えるのもいいです