(23)小鳥の会話 

zuiki

2022年 5月 1日
理事 德田 好美




空輝き水輝きて 立夏かな立子

早くも立夏の季節となった。このところ外を出歩く機会が少なくなったが、家にいても、鳥のさえずりは季節の移ろいを正確に教えてくれる。
 今年の春は、2月頃からウグイスの鳴き声が心をなごませてくれた。4月に入ってもなお庭の一角でさえずるので、ウグイスが落ち着く場所がないのかと、かえって心配するほどであった。

その次はカラスの一群がやって来て、しきりに鳴いた。
 カラスの群れは、一羽が屋根や電柱の高い所に止まって<アオアオ>と鳴く。それに呼応するように、飛んでいる一団があちこちで鳴く。あたかも伝令の指令に向かって、それぞれが何らかの返事をしているように聞こえる。鳥の会話が理解できれば面白いだろうな と思ったりする。

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鳥の会話と言えば、先日の新聞に京都大の特定助教(鈴木氏)が、1年の半分以上―-16年間―-軽井沢の森にこもって、「シジュウカラ」で実験された一部始終が載っていた。
 まず「単語」… 天敵のヘビに対してシジュウカラは「ジャージャー」という鳴き声を発する。録音した「ジャージャー」の鳴き声をスピーカーから流すと、ヘビを捜すように巣箱の下に目を向けた。
 次に「文法」 ・・・ 天敵を追い払う際に発する「ピーツピ(警戒しろ)・ヂヂヂヂ(集まれ)」を流すと、周りを警戒しながら模型の天敵の傍に集まり威嚇した。が、語順を変えて「ヂヂヂヂ・ピーツピ」では何の反応もせず、シジュウカラが文法を認識していることが確認できた。
動物の言葉の研究はあまり進んでいないようだが、今後の成果を興味深く待ち望んでいたい。