(4)門松

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2019年 1月 1日
理事 德田 好美




(おり)てさす それも門松にて(そうろう)一茶

明けましておめでとうございます。
皆さま、年末年始をいかがお過ごしでしたでしょうか。
院内一同、新年の皆様のご健康とご多幸を、心から念じ上げます。

年の初めと言えば、一年の無事多幸を祈って、公私ともども昔から様々なしきたりや行事があります。まず、年末に大掃除をして邪気を払い、大みそかの夜は年越しそばで、細くとも長い未来を念じて新年を待つ。
年が明ければまず新年のご挨拶。お屠蘇、お雑煮、初もうで・・・、かるた、羽根つき、凧揚げ・・・。
地域地域で受け継がれてきたいろいろなしきたりも、住宅形式や家族構成の変化などで、時代とともに少しずつ変っている部分もあるでしょう。
しかし新しい年明けに、一年の多幸を祈る気持ちには変わりありません。

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そんな中の一つに、「松竹たてて門ごとに祝う今日こそめでたけれ」と歌にもある「門松」があります。その年の神様が松を伝って来臨され、我が家に幸福をもたらしてくださることを願う古来からのしきたりで、竹も一緒に飾られるようになったのは、中世以降のようです。

ただ現代では、住宅形式もさることながら、松や竹もたやすくは手に入れることが出来ず、紙に印刷した松竹で神様のお出でを待つ家々が大半になりました。

一茶に言わせれば、さだめし
―――紙に描く それも門松にて候―――  というところでしょうか。
形式はともかく、自らの決意を新たにし、その上で平成最後の年神様のご来臨をお願いしましょう。