健康アラカルト(139)座りすぎと健康

我々は1日平均してどのくらい座っているか、ご存じだろうか?日本人の平均座位時間は7時間という結果で、先進国の中で最も長いようである。座りすぎるとどうなるか?22万人を対象としたオーストラリアの研究では、総死亡の割合は1日の座位時間が4時間未満の人に比べ、8~11時間の人は1.15倍、11時間以上の人は1.4倍も高かった。また、35~69才の日本人を対象とした研究でも、総死亡の割合は1日の座位時間が5時間未満の人に比べ、9時間以上の人は1.5倍も高かった。座りすぎが死亡リスクを高める、特に座りっ放しがよくないとの結果であった。

早稲田大学教授の岡浩一朗氏によると、人間の筋肉の7割は下半身についている。座りすぎると、全身で最も大きい筋肉である大腿四頭筋が動かないことになる。それが、結果的に、死亡率を高めることになるという。さらに、認知症の発症リスクも1.6倍になるとのことである。また、自宅で座位時間が長くなる主な原因がテレビであるが、米国の調査では、1日3時間以上テレビを見る人は、それ以下の人よりも8年後の死亡リスクが2倍以上になるという結果が出ている。

では、対策は? 仕事柄、座位で過ごす人は、1日に8000歩以上歩くとよいが、これは実際にはなかなか難しい。平日は座りっ放しの人が休日だけ運動をするというのも、何もしないよりは良いが、不十分なようである。座っている時の心掛けとして、30分に一度は何か用事を作って立つ、立ち上がってコーヒーブレイクを取る、短いミーティングは立ったままで行なう、ゴミ箱はそばに置かない、30分に一度は座位のままで、かかとや足指の上げ下げや足踏みをする、ふくろはぎを揉む等するとよい。

さて、座りっぱなしだけでなく、服の脱ぎっぱなし、何かをやりっぱなし、物を出しっぱなし・・、これらもダメ。ちょっと耳が痛いが・・。水の出しっぱなし、火のつけっぱなし、これらも絶対ダメですよというぱなし(話)でした。