36.いちご part.1 ~歴史・選び方について~

2025年1月27日
皮膚科医師
芳川万代

いちごにはたくさんの栄養が含まれており、様々な美容・健康効果があります。今回は、いちごの歴史・選び方についてご紹介していきます。

いちごはどこから? 

いちごの歴史は古く、ローマ帝国の時代には栽培が始まっていたとされています。18世紀になると現在のいちごと同じ大きさへと改良され、日本へ伝わったのは江戸時代末期。オランダ船から長崎へと持ちこまれましたが、食用ではなく観賞用として広まりました。明治5年にフランスから栽培用のいちごの品種が伝わり、本格的にいちごの栽培を開始したのです。

本来いちごは3月から4月後半が旬の時期ですが、ハウス栽培が盛んになってからは12月頃から店頭に並ぶようになりました。「サマープリンス」や「なつあかり」など、品種によっては夏から秋にかけて収穫されるいちごもあります。

いちごの選び方

実は、いちごの赤い部分は果実ではなく、花托(かたく)が発達した花の一部。種のように見えるつぶつぶの部分が”果実”です。選び方は以下の通り。

① ヘタの緑色が鮮やかなもの
 ② 色が鮮やかで傷がないもの
 ③ つぶつぶがくっきりとしているもの

パック詰めのイチゴは、一番下にあるイチゴがつぶれていないことも確認しましょう。購入後は冷蔵庫の野菜室で保存します。

【いちごにはビタミンCが多いのを知っていますか?】

いちごにどれほど多くビタミンCが含まれているかを比較するために、同じくビタミンCが多いと言われている「レモン」「キウイ」「みかん」と並べてみます。

「100gあたりのビタミンC含有量  ―日本食品標準成分表よりー」

レモン 100mg
キウイ 69mg
いちご 62mg
りんご 35mg

いちごはレモンの6割ほどのビタミンCが摂取できることが分かります。だいたい6~7粒食べるだけで1日に必要なビタミンCを補うことができるほどです。食べる直前にさっと水洗いをするだけで食べることができるため、ビタミンCを摂取する上で非常に手軽な果物と言えます。