2026年8月28日
皮膚科医師
芳川万代
最近スーパーでよく見かけるブロッコリースプラウト。
「昔はこんな野菜、なかったなあ」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
実はその通り。日本で販売されるようになったのは1999年ごろからです。
ブロッコリースプラウトは、その名前のとおりブロッコリーの若い芽。見た目はかいわれ大根によく似ていますが、辛みは少なく、手軽に食べられる野菜です。

注目の成分
ブロッコリースプラウトが注目される理由のひとつが、「スルフォラファン」という成分です。少し難しい名前ですが、簡単にいうと、私たちの体がもともと持っている「自分を守る力」を助ける成分です。私たちの体は、紫外線、たばこの煙、大気汚染、食生活など、毎日さまざまな刺激を受けています。スルフォラファンは、こうした刺激によって受けるダメージから細胞を守る仕組みを働かせることが分かっています。
スルフォラファンの効能
ターンオーバーを促すことにより、不要なメラニン(黒い色素)が排出され、シミやくすみが徐々に薄くなっていきます。また、メラノサイト(メラニンを生成する細胞)の活性を抑える効果があるとされ、シミの発生自体を予防する働きも期待できます。さらには血流を改善する作用もあり、これによって肌に十分な酸素と栄養が行き渡ることで、くすみのない明るい肌へと導かれます。
◇体に入った不要な物質を処理する働きを助ける
人を対象とした研究では、ブロッコリースプラウト由来の飲料をとることで、大気中のベンゼンなど一部の有害物質が尿から排出されやすくなったという報告があります。
◇血糖や代謝への働き
糖尿病の方を対象とした研究では、血糖やインスリンの働きが改善したという報告があります。
◇肝臓を守る働き
日本人を対象とした研究では、ブロッコリースプラウト由来の成分を一定期間とることで、肝機能を示す一部の数値が改善したという報告もあります。
◇体の炎症を抑える可能性
年齢を重ねると、体の中では気づかない程度の弱い炎症が続くことがあります。スルフォラファンには、このような炎症を抑える働きについても研究が進められています。
◇がんとの関係
スルフォラファンは、細胞を傷つける物質への防御や、異常な細胞の増殖との関係から、がん予防の分野でも長年研究されています。
このほか、心臓や血管、脳などについても研究されています。
次回は、皮膚との関係や食べ方についてお話します。